映画の海に漕ぐ

ランダムに借りてきたDVDで観た映画の記録

殿、利息でござる

阿部サダヲ主演の映画「殿、利息でござる」を観た。
時代ものであり、人間ドラマであり、コメディでもある映画だった。
一粒で三度美味しい、と言ってもいい感じだ。冒頭、イケメン俳優の瑛太が、いきなりコミカルな感じで現れたのが楽しく、なんだか面白そうだと期待が高まり、すぐさま映画の世界に引き込まれた。
世の中を変えようとする気骨さと、貧しいものに自分の財産を惜しみなく分け与える寛大さを兼ね備えていた人物の生き方には(そして、その一族にも)頭の下がる思いがした。
この映画は実話だそうだけれど、誰が分け与えたのかを決して知らせることなく与えようとした、その側面があって初めて「寛大な行為」と呼ばれるのにふさわしいのだと感じた。

この話をコメディ仕立てに描いたのは大正解なのだろう。
とても面白かったし、心が洗われるような思いにもなった。